【商品名】“辻久子ヴァイオリン独奏会” チラシ
【発行年】無刊期だがおそらく戦前
【状態】一箇所少切目、折目有
【備考・コメント】
25×18cm。6月11日、於日比谷公会堂。
開催年度は特定できないが、挿入された辻の写真にはまだあどけなさが残る。伴奏はレオ・シロタ。

“辻を満洲に招いたのは、甘粕正彦である。歓迎パーティの席で甘粕が、ヴァイオリンを披露した久子に祝儀のポチ袋を渡そうとしたところ、恐いもの知らずの久子は「そんなもの、いりません」とはねつけてしまった。周囲はどうなることかと固唾を飲んだが、甘粕は何もいわずにそれを引っ込め、以来この15歳のプライド高き少女をいっそうひいきにしたという。”
（岩野祐一「王道楽士の交響楽」より）