【商品名】 大日本雄弁会講談社『少年倶楽部』宛、愛読者の葉書・書簡一括
【刊行年】 昭和9・10年
【状態】 経年相応の劣化有
【備考・コメント】
久米正雄旧蔵品。葉書178通、封筒付書簡10通の一括。何れも久米正雄が『少年倶楽部』で連載していた「青空に微笑む」について綴られたもので、差出人の大多数はやはり少年である。少年らの住所は北海道から沖縄、朝鮮、台湾、樺太まで。

●“少年倶楽部の連載読物の中で一番好きな読物わ「青空に微笑む」です。雪雄君はあのルミ子さんを助ける為、自分の身があぶないのも忘れてルミ子さんをつれもどそうとする感心な少年ですね。僕わこれを読むと、雪雄君のやうな少年が僕の友達ならば、ぼくわどんなに幸福だらうかと思ひます。父母もこんなによい読物はないと口ぐせのやうにいってをり、少倶の出るのをたのしみとして居ます。僕は、此の少倶を読んでからは成績がぐんぐんよくなり父母も非常に喜んで居ります。又女中さんまでが少倶を喜んで読んで居ります。少倶一つで家の中が明るくなり、ほがらかになって来ます。久米先生にも一層りっぱな少倶になるやうに私に代わってお願ひして下さい。又雪雄君の幸福をお祈り致します。”（横浜在住Ｋ君）