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商品詳細

樺太野球史 ■ 小野庄次郎編 樺太野球連盟 昭和15年

【商品名】 樺太野球史
【著者名】 小野庄次郎編
【発行元】 樺太野球連盟
【刊行年】 昭和15年
【状態】 3P程に少朱書込、背少イタミ、経年相応の劣化、乱丁箇所有
【備考・コメント】
菊判、478P+口絵10P。

“『樺太野球史』を編輯しながら、一番困ったのは、私自身の「呼び方」である。自分を「小野君」とも言はれないし「小野」といってもまづいときがある。それで、或る時は「小野」と云ひ、或る時は「私」「僕」といふ言葉で書いた。まるで共同便所の落書みたいだけれど。また他の人をも、例へば年長者を ― といふより先輩を「氏」と呼び、友人を「君」の敬称で呼んだが、これは時と場合によっては呼び捨てにした。呼び捨ての場合は、呼び捨てた場合の方が文章も都合よくゆき、且つ「氏」とか「君」の敬称を附すよりかへってスポーツマンらしい親しみがあり、無理がなく自然であるからである。
次に困ったのは、私は逓信野球部にいるので、うっかり逓信野球部をほめてはならない。逓信野球部に好意をもってはならない。それかといって、けなしたり、ほむべきものをほめないわけにはゆかないといふことであった。そして、なんといっても、私は逓信野球部のことはよく知っているので ― もし知っているのにまかせて、書いてならないことまで書いてはならない ― ということであった。と、同時に他の野球部や個人を私の感情にまかせて、ほめたり、けなしたりして、書いてはならない、すべて公平でなければならない。― といふことである。これは最後の一頁を書き終るまで念頭からはなれなかった。”
(「自序」より) 
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