【商品名】ベルリン・フィルハーモニー交響楽団プログラム
【発行元】日本放送協会主催　　
【刊行年】昭和32年
【状態】概ね良好
【備考・コメント】
18×17cm、49P、布装幀、半券2枚・チラシ・関連記事貼込有。
指揮：カラヤン、曲目解説：山根銀二。

“遂に待望のベルリン・フィルハーモニーを迎えることとなった。何たる喜びであろう。特に私どものような、ドイツ音楽を心のふるさととして熱愛するデア・アルテ・ホホシューラーにとっては、これこそは無上の歓喜でなければならない。
日本の新しい音楽は、ドイツによって導かれ、ドイツによって培われた。それだけに、私どもの魂のどこかには、ドイツ人と共鳴するあるものが存在しているといえよう。終戦後は、海外から色々な楽団が来演して私どもの耳を豊かにしてくれた。しかし、ドイツ音楽の伝統に育てあげられたわれわれにとっては、それらとは、しっくりと結びつき得ない点があったのではなかろうか。今や私どもは、ベルリン・フィルハーモニーの来演によって、ドイツ音楽の「真もの」に触れ得るのである。「真もの」のもつ力と味は、とうてい「借りもの」の世界からは受け得ないものであることは、既に漱石先生もいっておられる。”
（山田耕筰「ベルリン・フィルに期待する」より）