【商品名】 大交響管絃楽のための <台湾の舞曲> 作品1
【著者名】 作曲:江文也
【発行元】 春秋社
【刊行年】 昭和11年
【状態】 経年相応の劣化有
【備考・コメント】
サイズ = 37×27cm、35P。
巻頭に文也の肖像写真・詩、奥付に直筆英字サイン入。
かつて、オリンピックに芸術競技が存在した…。
1936年、ベルリン・オリンピック芸術競技の音楽部門に、日本からは山田耕筰・諸井三郎・箕作秋吉・伊藤昇・江文也の5人の作品が選ばれて送られた。同年9月10日の演奏審査の結果、江文也は 「日本人」 として唯一人、音楽部門・オーケストラ曲で四位入賞を果たす。本書はその約一ヶ月後に発行された受賞曲の総譜。
当時、各新聞で大きく報じられ文也は一躍楽壇の注目を浴びる。しかし終戦時は中国に在し、台湾生まれということで漢奸の扱いを受け帰国は許されず、その後生涯日本の地を踏むことはなかった。日本での正当な評価が待たれる音楽家の一人。
“……………私はそこに華麗を盡した殿堂を見た
荘厳を極めた楼閣を見た
深い森に囲まれた演舞場や祖廟を見た
しかし
これらのものはもう終りを告げた
(中略)
アア!
私はそこに引き潮の渚に残る二ツ三ツの泡沫のある風景をみた……………”
(巻頭掲載・江文也の詩より)