【商品名】 『教材園時報』 創刊号〜終刊号 （31号） 揃合本
【発行元】 東京市大塚教材園
【刊行年】 昭和3〜6年
【状態】 大半の表紙に印、少書込有
【備考・コメント】
B5判、計236P。

“我が東京市の如き大都会に於ける教材園は、広大なる地域を劃して、生物教材としての動植物を飼育栽培するのみならず、種々の鉱物岩石を適当に排列し、或は雨量計、風速計等の気象に関係あるもの、又は現時の文明を理解するに足るべき諸種の機械器具を陳列して、何人にも自由に観察し、実験し研究し得る理想的の設備を施されたるものでなければならぬ。けれども今日の状態に於ては遺憾ながら未だ之を実現するの機運に到達して居ない。併しながら幸にして今年四月大塚教材園の開設を見るに至った。該園は規模甚だ狭小、設備亦極めて不完全であるけれども、兎に角該園の完成を告ぐるに至ったことは、本市の教育史上、且又公園史上特筆すべきものと信ずる。而して該園をしてよく健全なる発達を遂げしめ、やがて世界に誇るべき一大教材園を設立せんことは、吾人の努むべき任務でなければならぬ。今回創刊号を発行するに至りし教材園時報は、主として該園の月々の状況を報告して其の利用に資し、以て該園の進歩発展を図らんとするものであるが、なほ一般教材に関する種々の事項を掲載して、本市教育向上の為に奮励努力する覚悟である。”
（東京市講師兼視学・岡崎常太郎 「発刊の辞」 より）