【商品名】 ある「異端愛好者」のポートレート、名刺ほか一括
【刊行年】 大正末〜昭和34年頃
【備考・コメント】
ある「異端愛好者」の名は柿沼松太郎。名刺のプロフィールによれば、柿沼は明治33年4月15日生まれ。本名は益之、本籍は東都下谷箕輪である。
趣味は異端的のもの。映画の特殊鑑賞学的研究として「東都幻影会」を主宰。「懐居堂書屋」「懐古堂」「幻想亭變痴奇林主人」とも号していたようだ。
当品々の概要を以下に挙げる。
■柿沼の肖像写真2枚・肖像画2枚/台紙付含む。
■幻影会蔵版葉書8枚
全て未使用。「印象映画説明者一覧表」「魔の指輪に就て附言」他。大正15年の年賀状には“一人者の心安さから何時も呑気のしやアと暮らし乍らも時節色々な欲望と共鳴と感化と見苦しい不適底な研究と生活で日を暮して居ります(後略)”と綴られている。
■柿沼宛葉書・賀状約40枚
藤川紫秋、青山邦三、青柳有美、岸本水府、山本不二男、本田渓花坊、竹内道之助、青園荘ほか。舘岡虎三(春波)、砂山岳紅、淡島寒月の死去通知葉書含む。
★上記の他、柿沼宛書簡(吉山旭光・小宮登美次郎・国立近代美術館フィルムライブラリー他)、柿沼の名刺9種、蔵書票20余枚(彩色木版刷含む)、「自劣亭庵」の刻印1個など。